男「…入部希望だね?」
女「はい!」
男「(最初のなんだよ)それはありがとう!じゃあ、これが入部届ね」
女「分かりました!」カキカキ
部員「部長、今年は女子入りましたね!」
男「うん、めでたいなw」
女「よろしくおねがいしますっ!」
男「こちらこそよろしく。ようこそ、将棋部へ」
男「じゃあさっそくやってみようか」
女「会っていきなりヤるんですか…///」
男「変なこといってないで、ほら座って」ストン
女「わかりましたぁ」ドキドキ
男「そんな緊張しなくていいから」
女「こうして正座で向かい合って…初めての夜みたいで緊張します///」
男「あーもう、とにかく指すぞ!」
男「ルール、作法は分かる?」
女「ルールは一応…。作法はよくわかりません」
男「とりあえず、対局前と後には挨拶するよ。じゃあ…」
二人『よろしくお願いします』ペコリ
女「えい」▲8四歩ヒョイ
男(ルール知ってる程度だな)▽8四歩パチ
うわぁぁあああ!!しくった!!
正しくは▲8六歩です!
わかんない人いたら、詳しい人教えたげて!!
…ヒョイ…パチ…ヒョイ…パチ…………
女「…あ、逃げられない」
男「そうだね。こうなったら『負けました』って言って投了するんだ」
女「負けました///」カァッ
男「どうしたその顔」
女「屈辱的で…ついM心が//」
男「…まあ屈辱的なのは確かだな。それを抑えて投了する。勝った方は嬉しいのを抑えて相手と接する。ちょっと格好いいでしょ」
女「なにがいけなかったのぉ…」
男「聞こうぜ!!」
男「まあ、対局後に相手と反省をするのはとても大切だ。これを感想戦と言う」
女「どう感じたかを話し合うんですね//」
男「合ってるから困るな」
女「ところで、私はどこで間違ったんですか?」
男「初手」
女「えぇっ!?」
女「前○からだなんて」
男「…初手で角の上の歩を進めただろ?角は前に進めないから、角の上の歩は弱点なんだ。それを前に進めたのは弱点を突けって言ってるようなもんだからね」
女「弱点はさりげなく相手に伝えて責めてもらうものじゃ…」
男「君は将棋10級で変態10段だな」
女「あー、もう外が暗いですね」
男「そろそろ帰ろうか」
女「家まで送ってくれますか?それとも先輩の家に泊まってもいいなら…///」
男「遠慮しとくよ。また明日」
女「はーい…」
男「ういーっす」
女「こんにちは!」
男「お、女さん早いね」
女「もっと強くなりたいので!」フンス!
男「じゃあ今日は攻めと受けについて」
女「!!!!!それ私詳しいですッ!!!!」
男「サブカルチャーじゃなくて、伝統的文化の将棋における攻めと受けね」
男「将棋では、守りのことを受けって言う。理由は知らないけど、ただ守るんじゃなくて攻めに様々な対処をするからかなって思ってる」
女「この理万事に通ずべし、ですね」
男「夜のほうで活かそうとか考えんなよ」
女「夜…?ナンノコトデスカ?」ポケー
男「」
部員「女ちゃん好きなタイプは?」ガヤガヤ
女「目が細くてぇ、でも好きな人がタイプかなー」キャッキャ
男「…」
部員「あ、部長も興味あるんならどうぞ!」ニヤニヤ
男「ねーよ。それより、対局して感覚を養え!戦いで頼るのはその場の読みだけじゃない、それまでの経験からくる大局感が大切なんだから!」
部員「はーい」
女(…)
男「今日は縛りの練習だな」
女「し、縛り!!///そんないきなりダイダンな!!!///縛られたこと無い//…え、逆に私が先輩を!?」
男「ゴホン!縛りは、王様を捕まえるテクニックだ。『王手は追う手』と言うように、王手だけじゃ玉に逃げられる。退路封鎖がうまくなれば勝率アップだ」
女「女と将棋は尻を追いかけてもダメなんですね…」
男(くそ、正直うまい…)
男「じゃあ次は手筋の勉強。手筋は、部分的に定型化された手のことだよ」
女「それって定跡ですか?」
男「定跡は序盤の登山道みたいなもので、ここを通るのが良いと思われているよって手順のこと。手筋は序盤とか関係ない…技みたいなもんかな?」
女「ほー!わかりやすい!」
男「最初に歩の手筋から。これが『タタキの歩』」パチン
女「ひゃっ!?///」
男「どうしたんだよ…」
女「叩くなんて…私Mって言ったじゃ無いですか!////」
男「…ゴホン。タタキって言ったらこのように相手の駒の前に持ち駒の歩を打つこと。それを取らせることで相手の駒の位置を変える」パチ
女「なるほど…」
読んでくれてありがとうだぜ!
書き溜めがないと絶対投げ出すから書き溜め頑張ったぜ
女「それにしても、最近部員が来ませんね」
男「テスト前だったり夏休みとかはあんま来ないな。俺が一人で将棋してるだけの部活になってしまう」
女「先輩、夏休みも部室に来るんですか?」
男「ここ、俺んちみたいなもんだからw」
女「あの…私も行きます!先輩ともっと一緒に…」
男「ありがとう!熱心な部員は嬉しいよ!この夏は二人で将棋三昧だ!」
女「…はいっ!」
女(…将棋、か)
女(毎日会えるんだよね)
ミーンミンミンミーン………
女「おっはようございます!!」
男「おはよ…ってその服どうしたの!?」
女「え?へへ、こないだ買ったんです!」フンスッ
男「そうじゃなくて、夏休みでも部活は制服だから」
女「そ、そんな…!せっかく先輩が欲情すると思ったのに…」
女「いや、案外制服の方が先輩好みかもしれないし…」ボソボソ
男「俺は欲情しないから!ほら、盤の前に座って!」
女「先輩、女心分かってなーい」
男「はいはい」
ミーンミンミンミーン……
男「ちょっとアイス買いに行く」スタ
女「あ、私も!」シュタッ
男「夏だなー」
女「そうですねー。夏と言えばお祭り!」
男「花火もしたいなー」
女「あ、花火大会今週末ですね!先輩は…」
男「あ、それさ、一緒に行かね?」
女「ふぇっ!?!//」
男「いやー、女子を夏休み中将棋に付き合わすのは申し訳ないし。よかったらだけど」
女「行きます。行きたいです。…もうイクっ!」
男「あのさぁ…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
女「せんぱーい」カラッカラッカラッ
男「よう!おー浴衣だ。気合い入ってんなぁ」
女「それは先輩もじゃないですかー」
男「将棋が似合うだろ?」
女「はいはい、じゃあ行きましょう!」
男「女さん、ポテト落としてる」
女「人が多くて…」
男「うーん、あっちの二人になれるとこところ行こう」手グイッ
女「わわっ///ホテルじゃないですよね!?」
男「あのなー、ムードをさぁー」
女「私に説教する前に、先輩言うことあるでしょ?」
男「え、なんだ?」
女「…もう、私、せっかく浴衣着てきたんですよ?」
男「え?あー、えと…似合ってる。かわいいっすよ」
女「似合ってるって言ってほしかったんですけどねー//」ニヤニヤ
男「」
女「先輩恥ずかしいですねー」ニヤニヤ
男「何分も引きずってんじゃねー。ほら、花火始まるぞ」
ドーン ドドーン
女「きれい…」
男「風情があるな」
女「……今まで盤を挟んで向かい合うばかりでしたけど、並んで同じ方を見るのもいいですね」
男「ん、なんだよ」
女「私なりの感謝の言葉です!いつもの変態ワードで言えば良かったんですか!?//」ボカッ
男「わかったから!ポテトで殴るな!こぼれてる!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~
男「ういーっす」
部員「ちーす」ニヤニヤ
男「なんだよ、休み明けからニヤニヤすんな」
部員「部長の目撃情報多数ですよ~」ニヤニヤ
男「いや、あれは熱心な部員にお礼のつもりで…」
女「こんにちはーっ!あ…//」
男「!!とりあえず部活始めるぞ!」
男「…」パチン
女「…」パチン
男「…」パチン
女「…負けました」
男「いやー、強くなったね。あんま教えてない受けが上達してる」
女「もともと好きでしたから」キリッ
男「意味違うよね」
女「あー、もう外が暗いですね」
男「そろそろ帰ろうか」
女「家まで送ってくれますか?それとも先輩の家に泊まっ…」
男「じゃあ家まで送るよ。支度して」
女「えっ?」
男「驚く?」
女「本当に送ってくれるんですか?」
男「そう言ってる。そら、置いてくぞ」
女「あ、待ってください…!」
男「ん」
女「あの、どうして…」
男「今まで女さんと向かい合ってきて楽しかった。でもこれからは、並んで同じ方向見たいって思った。もう女さんを離さない。そう…」
男「君に王手」
~fin~
女「残念ながら部長...ツミにはまだ早いですよ」
詰みと思ったのに逃げられたときの心情は、クラス一のデブに持久走で負けるくらい打ちのめされるんだよね…
素敵な終わらせ方分かんなかったし、サクッと終わらせましたw
読んでくれてありがとうね(*´ω`*)
将棋について知ってもらいたい、将棋部でも彼女作れるぜって言いたい、妄想を吐き出したいという思いで作りましたw
▲8六歩とか、将棋についてわかんないことあったら答えるよ!
プロでは昔ながらの、角道を止めた振り飛車は厳しいと言われているね(居飛車穴熊が強い)。だから角道オープン型の振り飛車が爆増した。
けど若手の中には角道クローズ四間飛車を愛用する人もいるし、藤井システムも細い息で頑張ってるし、中田功さんは角道クローズ三間飛車で(やや不利と自覚しながら)頑張ってる
アマチュアでは関係ないwオープンもクローズも愛用してます!
めっちゃ早口で言ってそうになったw
女「きゃっ!!///せ、先輩…優しくして」
男「雰囲気壊すなよ!」
って女ちゃんが暴走しちゃうw
みんな、将棋は難しいけど、将棋を楽しむのは簡単だからな!
将棋指そうぜ!!
≪ 【王将戦】北浜八段が山崎八段に勝ち、二次予選進出 | HOME | 歴代竜王8人が講師の「竜王アカデミー」開講 ≫
おもしろかった!
姉さんの間違いか?
昔はこんなssで溢れてた
名前の変わりだから こういうSSでは普通だよ 男さん、1さん、俺さんとかね
うーん、女ってたしかにそうだよな
自分から後ろ向いたりとか…
カンナさんはこうやって将棋を覚えたのか
こういった小説を、書く気力、能力、意欲のない人が批判だけするのにビックリ。
まとめサイトのドラクエSSしか見た事無かったけど(笑)
2スレとか読みすぎなんだよなぁ